潟上市立大久保小学校
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環八郎湖の研究


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環八郎湖の研究

■環八郎湖の研究トップページ 4.地域住民との交流
1.活動頻度 5.他団体との交流
2.活動の独自性 6,今後の継続性
3.活動の効果(児童の観察や調査から) 7.環八郎湖・水の郷創出プロジェクト等

前の項目 2.活動の独自性 4.地域住民との交流 後の項目

3.活動の効果(児童の観察や調査から)
○個体数の増加(数字は概算)
 ①平成17年4月・・・ビオトープにする前
 ②平成17年度・・・・水路の一部ビオトープ;ヨシ、ガマを植える
 ③平成18年度・・・・池をビオトープ;アサザ、モグ類を植える
 ④平成19年度・・・・ミニ田んぼ完成;モグ類が繁茂
生き物 ①17年4月 ②平成17年度 ③平成18年度 ④平成19年度
メダカ ○(約20) ○(約400) ○(数千) ○(前年並み)
フナ ○(約20) ○(約950) 近くに放流
アメンボ ○(増加) ○(微増) ○(前年並み)
ミズスマシ類 ○(増加) ○(微増) ○(前年並み)
ゲンゴロウ類 × ○(増加) ○(前年並み)
ガムシ類 × ×
マツモムシ × ○(増加) ○(前年並み)
ミズカマキリ × ○(微増) ○(前年並み)
カゲロウ類 × × ○(増加)
アキアカネ ○(増加) ○(増加)
ノシメトンボ ○(増加) ○(増加)
ショウジョウトンボ ○(増加) ○(増加)
マイコアカネ × × ○(成体) ○(増加)
ウスバキトンボ × ○(冬越しできず) ○(冬越しできず) ○(冬越しできず)
キイトトンボ × × ○(成体) ×
クロイトトンボ × × ○(成、幼、羽化) ○(増加)
シオカラトンボ × ○(成、幼、羽化) ○(増加)
ギンヤンマ × × ○(成、幼、羽化) ○(増加)
ミズムシ ×
※タニシ 流5匹 ○(増加)
※ヌマエビ 流10匹 ○(増加)
トノサマガエル × ○(数匹) ○(数十匹) ○(100以上)

〔メダカの個体数について〕
 平成17年度初めは20匹以下だったが、水路の一部をビオトープにして植物を植えたところ、約20倍に増えた。18年度はさらに約20倍増え、その後は個体数が安定しつつある。現在は推定で数千匹が生息している。植物が増えたことにより外敵から身を守る場所が増えたことと、エサが豊富になったことが増加の要因ではないかとの考えが児童から出された。

〔フナの個体数の増加について〕
 平成17年度はメダカと同様に1歳魚が莫大に増えた。フナはビオトープの狭い水域では他の昆虫類を食べ尽くしてしまう可能性があったので、一旦ビオトープの水を抜き、フナを捕獲した。1歳魚は950匹以上、トータルで約1000匹ほどを学校近くの馬踏川に放流した。フナとナマズ、コイをビオトープから移動したことで、ヤゴや水生昆虫の個体数が増加した。

○生き物の種類の増加

〔トンボの種類の増加について〕
 平成18年度以降、ビオトープの場所ごとに数種のトンボが棲み分けをしている。平成18年度には、それまで見られなかったギンヤンマがミニ八郎湖の部分で確認された。沈水植物の繁茂により産卵しやすい環境が整備されたからと考えられる。また、アサザが多い水路部ではクロイトトンボがアサザにつかまっているところが確認された。その後の調査でこの場所ではクロイトトンボのヤゴが大量に見つかった。
クロイトトンボ クロイトトンボのヤゴ 交尾中のクロイトトンボ
クロイトトンボ クロイトトンボのヤゴ 交尾中のクロイトトンボ
 シオカラトンボとアキアカネ、ショウジョウトンボのヤゴはコンクリートのままの水路でたくさん見つかった。これらのトンボのヤゴはプール清掃のときにたくさん見つかるので、似たような環境を好むのではないかとの考えが児童から出された。さらにトンボ類の増加の要因として、それぞれの種が好む環境を整備したこと、エサとなる生き物が増えたことを挙げた児童が多かった。平成19年度は季節ごとにそれぞれの種類の羽化が頻繁に見られ、生きた教材として理科の学習で観察されるようになった。教科書で学んだことが直接観察できるので児童の関心が大いに高まった。羽化に失敗するトンボもかなり見られるので、直接目にした児童からは大自然の厳しさや生命の大切さにかかわる感想が多く出された。

〔他の生き物の増加について〕
 ゲンゴロウ類やミズスマシ、ガムシ、マツモムシ、ミズカマキリが頻繁に見られるようになった。またトノサマガエルが春になるとやってくるようになった。環境再生によりそれぞれの生き物にとって棲みやすい環境が整ったことで、ビオトープを訪れる生き物が増えてきたのではないかとの意見がされた。

○水の透明度と植物の繁茂

透視度の測定(H17)
透視度の測定(H17)
 平成17年度、植物を植えた所とコンクリートのままの水路との透視度を総合的な学習の時間に測定したところ、26㎝と8㎝という結果であった。平成18年度は植生帯復元部分を拡大し、さらにアサザや沈水植物を植えたので、透視度は1m以上にまで改善された。透視度測定の学習では、「環八郎湖の環境教育を進める会の協力・指導を仰いだ。透視度が上がる理由としては、植物の繁茂により富栄養化がある程度押さえられ、様々な生き物が棲みよい環境が整ったからだとの考えが児童から透視度の測定(H17)出された。
 なお、沈水植物は太陽光が水中深くまで届くことが繁殖の条件となる。透視度が高まったことによりさらに繁殖し、それがまたさらに富栄養化を押さえ、より透視度が高まるというサイクルが成立していることを児童に説明した。


モグ類の繁殖 タヌキモの花
モグ類の繁殖 タヌキモの花

○児童の変容

 ビオトープを活用しての直接体験が学習活動をより深め、生き物や自然に対する関心が高まり、進んで調べようとする児童の姿がよく見られるようになった。また、自分たちが住んでいる地域のよさに気付き、社会科の地域の学習に積極的に取り組む児童も多く見られる。さらに、生き物を観察したり生き物の立場で環境を考えたりする活動を通して、相手の立場で物事を考えようとする思いやりの心と生命を大切にしようとする心も育ってきた。何よりも大きな変化は、この地域が好きと答える児童が増えたことである。そして、自分たちの未来をしっかりと見据え、これから自分はどんなことをしたいか、地域の未来のために何をすべきかについて考えられる児童が多くなった。



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